RESEARCH 研究

課題6

領域再解析による気候変動影響評価の改善と適応策検討力の向上

将来の気候変動の影響を見通し、リスクを減らしチャンスを作るための気候シナリオの高度化

将来の気候変動は、健康や水資源、農林水産業、自然災害など、さまざまな分野に影響を及ぼします。すでに顕在化している影響に加え、温暖化がさらに進行すれば、影響の範囲は一層広がることが懸念されます。そのため、将来のリスクを軽減するには、適応策を検討し、具体的に実施していくことが重要です。
気候の特性や産業構造、特産品などは地域ごとに異なるため、適応策も地域の実情に即して検討する必要があります。このような検討には、地域ごとの詳細な将来気候データ、すなわち気候シナリオの活用が不可欠です。 国立環境研究所 気候変動適応センターでは、気候シナリオを開発し、それに基づく将来の気候変動影響予測を「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」 で公開しています。
これまでの気候シナリオ開発では、気象庁が全国に設置している地点観測データをもとに、1kmメッシュに加工された観測情報を使用してきました。観測網の密度は高いものの、山岳地域では観測地点が少なく、メッシュ化されたデータの精度が相対的に低いことが課題とされています。また、影響評価の現場からの需要があるにもかかわらず、観測地点が不足している気象変数も存在します。
そこで私たちは、地点観測に加えて、ClimCOREの領域再解析データを活用することで、過去および将来の気候シナリオの精度向上を目指しています。さらに、山岳域の生態系などが気候変動の影響をどの程度受けているかを定量的に評価するための、影響モデルの高度化にも取り組んでいます。

将来への気候変動に備えるための気候シナリオ高度化の概要

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